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私が何者だとしても

例えば、私は学生である。日々勉学に励み、単位について、就職について、頭を悩ませている。

また私は不眠症で、時計とにらめっこをしながら改善に努めている。

そして私は、レズビアンである。

 私がそれを自覚したのは、比較的最近のことだった。

「そういう人もいる。でもまさか、自分が”そう”だったなんて――」などどいうことは全くなく、「そうか、そうだな」と、それは私の中でストンと落ち着いた。

そして自覚してからは、普段気にもしなかった小さな問題について、目を向けるようになった。

 

自分の個性について、私は自分でも驚くほどあっさり納得してしまったが――私はそれを、家族や友人には一切相談していない。なぜなら、私は、それをさらけ出すことによって向けられる差別を恐れているからだ。

無論、誰も彼もがクィアに理解がなく、差別的だとは思っていない。しかし、誰かひとりでもそのような人がいた場合、私のこれからの生活はどうなってしまうのだろうと考えずにはいられない。現に、映画に出てきたゲイカップルを指して「ああいうの苦手」だと私に言った人もいるのだ・・・

とりあえず家族や友人以外に言ってみよう。と思い立ち、リア友などは一切フォローしていないTwitterアカウントでカミングアウトしてみた。

 

フォロワーさんたちはほとんどが女性だが、たいして興味もないようで「へえ、そうなんだ」とだけ空中リプを飛ばしてくる人がほとんどだった。八割ほど安心した。

ただ、たった一人が、爆撃のような発言をして私の頭上を通り過ぎて行った。

年上の男性だと言っていたように記憶している。彼は私のカミングアウトを受けて、冗談めかしてこう言った。

「レズは俺に関係ないからいい」「ホモは怖いから嫌」「人は異物を敵扱いする」

怒りで震えたのは言うまでもない。彼は私という「レズ」を「いてもいい」と言う(この時点で差別心は見え見えだ)ついでに、ゲイを差別し、セクシャルマイノリティは異物だと罵ったのだ。

「それは差別だ」と言っても、「冗談だよ」と受け流される。悔しい。( 以来、彼とは積極的には関わらないようにしている)

 私が何者であろうと、私は私で、ひとりの人間だ。私がレズビアンだろうと何だろうとそれは変わらない。ゲイだろうとバイセクシャルだろうとトランスジェンダーだろうと、その人はその人で、ひとりの人間だ。たまたまマジョリティーのヘテロセクシャルだというだけで、何故そこまで傲慢になれるのだろうか・・・?

自覚前の自分も、そのような傲慢な人間の一部だったのではと思うと寒気がする。